アールデコ調の重い扉を開けると、ギギギ…と大きな音が響きます。ここは、横浜地方気象台。開港150周年に沸く横浜に、新たにオープンした歴史的建造物です。外国人墓地横にある石積みの壁を見たことがあるかもしれませんね。この『ブラフ石積み擁壁』は山手地区に特徴的に見られ、庁舎とともに横浜市指定有形文化財です。
気象台が現在の場所に建設されたのは1927年。数年に渡る補修工事が終了し、今月から一般公開が始まりました。

アールデコ調の玄関ホール左手にあるのは、櫛形のアーチを戴く木製の階段です。一枚板を使った踏み板や、なめらかに波打って踊り場をターンする手すりが空間に柔らかな印象を与えています。手すりの装飾は雲と太陽がモチーフでしょうか、いかにも気象台らしいですね。

また、落成当時の写真をもとに所長室と応接室が復元されました。復元には元町周辺の職人さんが参加しています。Take a walkでもご紹介したクロコアートファクトリーはアイアン製のランプを、横浜家具を製作する蓮華草元町工房は1階の所長室にあるイスを。にぎやかな元町一帯でシーンと静かな空間は珍しく、建物が過ごしてきた時間とじっくり向き合えるような気がしました。
横浜地方気象台
神奈川県横浜市中区山手町99
土、日、祝休